Tiff-Annie Kenny (ネレウスリサーチフェロー/オタワ大学)は、オープンアクセスジャーナルBMC Nutritionに「カナダ北部のイヌイットの成人におけるカリブー(Rangifer tarandus)消費制限による貧血有病率に及ぼす潜在的影響」と題した論文を発表した。彼女は、イヌイットコミュニティが食生活、及びウェルビーイングのためにカリブーに大きく依存しているが、カナダ全土でカリブーが急激に減少しているため、この食料源への依存は脅かされていると記述している。その結果、イヌイットコミュニティの健康や赤血球生産のための鉄などの必須栄養素を摂取することが困難になる可能性があり、それによって貧血を発症するリスクが高まる。貧血は10億人以上の人々が脅かされる世界的な健康上の懸念であり、カナダのイヌイットを含め、特に社会経済的地位が低い人々や地域社会に影響を与えるため、Tiff-Annieら共同著者は、カリブーの消費制限が、カナダ北部全域のイヌイットの鉄欠乏と貧血有病率にどのように影響するかを調査した。

 

The above summary was adapted from the abstract of the reference below:

Kenny, T., Jamieson, J., Kuhnlein, H., Wesche, S., & Chan, H. (2019). Potential impact of restricted caribou (Rangifer tarandus) consumption on anemia prevalence among Inuit adults in northern Canada. BMC Nutrition, 5, BMC Nutrition, 2019, Vol.5. link