Written by Nereus Research Associate Colette Wabnitz and Fellow Tyler Eddy,

Scenarios Forumは、気候変動および持続可能性に関連するシナリオを使用し、開発している多分野に渡る研究者たちを41か国から迎えた。気候変動の影響の最先端の科学的理解を提供する科学者で構成される国際機関は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)として知られ、統合された気候変動、また持続可能な研究を支援するために標準化された「シナリオフレームワーク」を採用する。このフレームワークは、代表濃度経路シナリオ(RCPs)として知られる、気候排出シナリオ、そして標準化された共有社会経済シナリオ(SSPs)から成る。現在の5つのSSPs は、適応と緩和への課題に焦点を当てた2つの軸に沿って将来の可能性にまで及ぶ。結果として生じるシナリオには、より持続可能で包括的な世界(SSP1)や国内の問題に焦点を当てたより細分化された競争の激しい世界(SSP3)が含まれる。

これまでこの会議では、生物物理学の変化に基づき、将来の可能性の位置づけに重点を置いてきたが、社会経済モデルの不確実性をさらに説明する必要があり、予測される変化は社会的な経路によって強く動かされるだろう。

 

そのように理解することで、より強固なリスク評価、対象を明確にした貧困、脆弱性の軽減、また効果的な適応援助に繋げることができるだろう。このフォーラムは、広範囲のSSP適応を周知する機会となった。グローバルな分析、詳細な国際レベルの適応(例:ニュージーランド)、SDGsとSSPs間の繋がり、および使用されるSSPに応じてSDGs間のトレードオフの状況がどのように展開するか、異なるSSPsによる生物多様性保全への影響の可能性、将来の可能性における都市化と教育の重要な役割、SSPs間の研究に関して効果的に伝達する方法、またシナリオが軍事における準備のために重要な側面をもたらすのか、以上のことが含まれている。

“Scenarios for the Future Ocean” と題したセッションは、気候変動が社会や自然に与える影響について予測するために、SSP定性的構想を、モデルで使用できる数値に変換する方法に焦点を置いた。フォーラムのプレゼンテーションでは、明らかに海洋環境が欠けていたが、このセッションでは、 SSPs を海洋関連活動に適用することに関心のある、小規模ながらも成長を果たすコミュニティによる活動が取り上げられた。さらに、世界規模の栄養安全保障の評価に海洋の側面を明確に含める必要性や将来の変化や回復力を支えるための努力について強調した。