日本財団が研究費を提供する新しいネレウスプログラムの研究、ダイナミックオーシャンマネージメント(以下DOM)は、自然の海や海の利用者にリアルタイムで反応して、変化をもたらしている。そして、漁師の費用負担なしで、漁獲対象の種ではない魚種を意図せずに捕獲してしまう混獲を減らすことが出来るということが分かった。
「しばらくの間、漁師が漁をして生態系に影響を与えるスピードが、漁師と管理者間のコミュニケーションのスピードより速かった。しかし今では、漁師と管理者がお互いに eCatch、Digital Deck、Deckhandのような携帯用アプリやEメール、ショートメッセージを使うことで漁獲データを連絡しあうことが出来る。」と Daniel Dunn(デューク大学/ネレウスフェロー、筆頭執筆者)は話す。
Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)に掲載されPatrick Halpin(ネレウス研究責任者)や Andre Boustany(ネレウス同窓生)が共著したこの研究は、DOMを用いることによって、生態学的に、あるいは経済・社会的見地から、漁業をより持続可能にすることが出来るだろうと示す。
6種類の漁業閉鎖を考察し、小規模でリアルタイムに管理することで、漁業の効率と効果を上げるということがわかった。現在の海洋状況に基づいて、海を小さい範囲で分割し、そのエリアを短期間漁業禁止にする流動的な管理対策によって、3倍近くの混獲の減少に効果がもたらされる可能性が指摘された。
For further information or interview requests, please contact:
Lindsay Lafreniere
Communications Officer, Nereus Program
Institute for the Oceans and Fisheries
The University of British Columbia
[email protected]