筆頭著者のGerald Singh(ネレウスリサーチフェロー/UBC)、ネレウスプログラムの共著者 Joey Bernhardt (UBC)、Andrés Cisneros-Montemayor (UBC)、 Yoshi Ota (ワシントン大学)、 Vicky Lam (UBC)、Gabriel Reygondeau (UBC)、 William Cheung(UBC) は、論文「気候変動が海洋に与える影響により、持続可能な目標が我々から遠ざかる掴みにくい標的となっている」をオープンアクセスジャーナルPeople and Natureに発表した。その記事は、持続可能な開発のための2030アジェンダに定められた持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために、気候が人類の能力に影響を与えるそれぞれの方法に重点を置いている。著者らは、気候変動が局所的に(例:汚染や淡水流出)、また世界的に(例:海洋温暖化や酸性化)、海洋生態系サービスに悪影響を及ぼすだろうことを論じた。気候によるこれらのストレスのせいでSDGsを達成することがより困難になると考えられる。中でも飢餓撲滅に関する目標に影響を与えると予想される。影響が少ないSDGsのいくつかは、生産と消費の慣行の変更とクリーンエネルギーの開発に焦点を当てており、他のSDGsとの関係でそれらの重要性を示している。著者は、手立てを講じるのが遅くなればSDGs達成が困難になるだけであるから、気候起因の影響を緩和し適応するために緊急の行動をとることが重要であると強調している。

Gerald Singhのネレウス要約記事原文はこちら

上記は、以下の参考文献の要約より

Singh, GG, Hilmi, N, Bernhardt, J, et al. Climate impacts on the ocean are making the Sustainable Development Goals a moving target travelling away from us. People Nat. 2019; 00: 1– 14. https://doi.org/10.1002/pan3.26 link