William Cheung(ネレウスディレクター・科学)、Vicky Lam (リサーチアソシエイト)、Colette Wabnitz(リサーチアソシエイト)は、Changing Ocean Research Unit (CORU)とUBC Institute for the Oceans and Fisherieの共同で行った研究成果報告書「気候変動下での公海における漁業に関する将来のシナリオと予測」を発表した。この報告書は、 International Institute for Environment and Development (IIED)によって発表された。
要約:海洋生物多様性と生態系は、漁業を通じて人間社会に重要な利益をもたらす。しかし、その利益は国家間で平等に分配されていない。そして、気候変動によりさらなる不平等が生じる。公海での漁業ガバナンスを改善することが、多くの人々が食糧安全保障と栄養、生計、健康で豊かな暮らしのために魚に頼っている開発途上国で、利益を再分配し、気候のリスクを削減することに繋がるだろう。開発途上国はまた、気候変動の影響に最も脆弱な国々である。著者たちは、将来の漁業ガバナンスの異なるシナリオを探り、気候変動下で漁業を管理するための代替的な政策フレームワークの利点とトレードオフを評価する。
William WL Cheung, Vicky WY Lam and Colette CC Wabnitz (2019) Future scenarios and projections for fisheries on the high seas under a changing climate. Changing Oceans Research Unit / International Institute for Environment and Development – Working Paper 2019, 43pp.