Guillermo Ortuño Crespo (ネレウスフェロー/デューク大学)が、2018年8月8日にScience Advances誌に掲載された論文、‘The Environmental Niche of the Global High Seas Pelagic Longline Fleet(世界の公海での遠洋延縄漁業の環境ニッチ)‘の筆頭著者として ‘2019 Dean’s Award for Outstanding Graduate Student Manuscript‘ を受賞した。この論文は、ネレウスのDaniel Dunn (デューク大学)、 Gabriel Reygondeau (UBC)、William Cheung (UBC)、 Derek Tittensor(ダルハウジー大学) 、 Patrick Halpin (デューク大学)が共著した。2008年から始まったこの賞は、優秀な大学院生の研究を称える賞である。

この論文で、 Guillermoらは、公海(国家管轄権を超えた海域、ABNJ)での遠洋延縄漁業における世界の漁業分布の空間生態学と推進要因を調査する環境予測モデルを構築した。これは、Global Fishing Watch(GFW)からの、新しく利用可能になった衛星ベースの自動識別システム(AIS)データを使用して行われる。そして著者らは、これらのモデルが公海での世界的な延縄漁獲努力について説明し、予測するためにどのように使われるかを論じる。その結果を元に、そのモデルを管理のためにどのように使用できるか、3つの異なる方法を推奨する。

1.漁業と混獲種が相互作用する可能性がある地域を特定し、それらの相互作用を軽減する。2.既存のモデルのアウトプットを使用して12ヶ月間に渡る漁獲努力量分布の変化を予測する。あるいは様々な気候シナリオ下で異なる種についてモデルを稼働する。3.延縄漁獲努力が行われる可能性がある排他的経済水域(EEZ)内の地域に当局の注意を向けることで、監視および査察の取り組みを改善する。

上記要約は、以下の文献から編集:

Crespo, G.O., Dunn, D.C., Reygondeau, G., Boerder, K., Worm, B., Cheung, W., Tittensor, D.P., and Halpin, P.N. (2018). The environmental niche of the global high seas pelagic longline fleet. Science Advances, 4(8), Eaat3681. DOI: 10.1126/sciadv.aat3681 link