Harriet Harden-Davies (ネレウスリサーチフェロー/Australian National Centre for Ocean Resources and Security (ANCORS)/ウーロンゴン大学)は、Royal Scottish Geographical Societyの雑誌The Geographer特別海洋版 (Spring 2019)に記事を発表した。Harrietは、「海洋遺伝資源」による利益の公平な分配」について記述しており、「海洋遺伝資源」は、食(魚の不凍たんぱく質)や化粧品(ハイドロサーマル・ワームからなる抗炎症化合物)などの産業で使用されている。これらの化合物や資源の多くは、各国の200海里排他的経済水域(EEZ)を超えた海域に生息する海洋生物から搾取されているため、重要な深海生態系と生物多様性が、人間が考えているより速く、取り返しがつかないほど破壊されているという懸念がある。その結果、国連は、「国家管轄権を超える海域における海洋生物多様性の保全と持続可能な利用のための新たな法的協定(BBNJ協定)の交渉」を開始するよう促している。これらの交渉は、海洋保護地域(MPA)の確保、人間による環境影響に対する共通のモニタリング手法の採用、海洋遺伝資源の保全と持続可能な利用をする能力を構築するための新しい技術の開発と共有を目的とする。彼女は、科学と法律の両方が海洋遺伝資源の定義、それらの複雑さの理解、そして利益の共有において果たす役割について、強く主張している。全文は、29ページ目をご覧ください。

This summary was adapted from Harriet Harden-Davies’s ‘Sharing benefits from genetic resources and sustaining the high seas’ in The Geographer Spring 2019 newsletter of the Royal Scottish Geographical Society, ‘Oceans Under Pressure’