Written by Priscilla Rivas, Nereus Volunteer & UW School of Marine and Environmental Affairs Graduate Student

7月9日から13日にかけ、イタリア、ローマの国連食料農業機構本部で、国際漁業や農業問題の調査を目的とした水産委員会が開かれ、125か国が参加した。参加者たちは、ブルー・グロース(Blue Growth)、水産養殖、混獲の管理と解決策などのテーマについて議論した。政策、経済、制度分野のインターン及び漁業管理学院生として「小規模漁業の重要性:グローバル、地域、国家イニシアチブ」というサイドイベントに出席した。以前、ネレウスが主催した小規模漁業と持続可能な開発についてのイベントに出席したことがあり、この議題にさらに深く迫る機会に胸が踊った。

最初の登壇者は、H.E. Eng Cheasan(カンボジア漁業局長官)で、カンボジアの人々にとっての小規模漁業の重要性について語った。「水があるところには魚がいる。水を大事にすることで、私たちは魚から恩恵を授かっている。」それは、漁業コミュニティと資源の関係を強調しており、この言葉が会場全体に響き渡った。これらのコミュニティは、海と自分たちの相互関係を理解しているため、持続可能な小規模漁業を持続するためのFAOの自主的ガイドラインのような管理措置の実施に前向きである。

 

カンボジアなどの国々がSSFガイドラインを実施する意思があるにもかかわらず、小規模漁業は、漁業管理者や政策立案者たちに見過ごされがちである。Knowledge Bank のSilje Rem氏が、小規模漁業の存在感は薄れてきており、だからこそ小規模漁業の貢献を定量化し、知識のギャップを表すHidden Harvest隠れた収穫)報告が重要であることを話した。彼女は、「数えられない物は数えられない」という言葉を数回繰り返した。SSFガイドラインの意識を高めることは、より良い管理のためだけでなく、漁業に関する持続可能な開発目標の達成のためにも極めて重要である。

SSFガイドラインは、強力な手段となり得るが、実施されることで成功するかが決まる。小規模漁業におけるSSFガイドラインを促進するための積極的な努力がなければ、棚に眠る実施されないただの文献になるだけだ。小規模漁業では、ボトムアップアプローチでコミュニティが管理している。したがってSSFガイドラインの実施も同じ方法でなされるべきである。小規模漁業の管理を強化し、持続可能性を強固にするためには、コミュニティと地元の知識を統合させることが不可欠だ。

私は、FAOで漁業保有権について調査している。小規模漁業についての情報が私の研究に欠けていることに気づいたのだ。このイベントに参加し、これらの隠れた収穫を表に出すことを重要視した、様々な国での異なるプロジェクトについて知ることができた。世界中の漁業におけるSSFガイドラインの成功事例を聞くことを心待ちにしている。