海は、急速に変化している。私たち次第で今後の未来の海が変わる、ちょうどその時に出くわしているのだ。

Andrew Merrie(ストックホルムレジリアンスセンター/ネレウス同窓生)は、このような未来の海は、異なるのではないのかということに関心を抱く。SFプロトタイピングと呼ばれる革新的方法を利用して、世界の海と漁業に関する4つの急進的未来を考案している。2つのシナリオは、より理想郷的未来を、残り2つはより暗黒郷的未来を描写している。それらは、異なる方法で、物語様式でスペキュレイティプ(思弁的)・フィクションとして書かれている。例えば、旅行雑誌記事、死亡記事、TEDのようなトークを文字におこしたもの、過去記事を再掲載したシリーズものなどである。

Merrie は、 Swedish Research Council Formasからの科学コミュニケーション助成金で、コンセプトアーティストSimon Stålenhagに依頼してこれらの物語シナリオを美しい4つの画像で生み出した。この画像は、Wired上に発表された。

「この画像は、まるで水彩画のように見える。リアルでその中にあたかも人が住んでいるかのようであり、未来設定であるにもかかわらず、非常に共感でき、魅力的である。」とMerrieは話す。

"Rime of the Last Fisherman" by Simon Stålenhag.

これらのシナリオは、Merrieの博士論文“Global Ocean Futures: Governance of marine fisheries in the Anthropocene.” の一部である。Merrieは、気候変動と海洋生態系について何が起こっているのかを理解するだけでなく、予測されたこれらの変化が、どのように人間社会や世界の漁業産業に影響を与えるかについて考察することの必要性を認識していた。

上記の “Rime of the Last Fisherman(最後の漁師の歌)” では、海がほとんど死んでしまったような陰鬱な未来を表している。そして一人取り残された漁師が、荒廃した海を見渡している。

"Fish Inc" by Simon Stålenhag.

もう一つの暗黒郷の未来“Fish Inc” は、水産業の完全産業化を表している。海は工場と化して、大きなタンクにはクラゲが溢れている。

"Rising Tide" by Simon Stålenhag.

“Rising Tide”では、より健全な未来の海を描いているが、海面上昇により、人間は海底で生活している。

"Oceans Back from the Brink" by Simon Stålenhag.

最後のイメージは、活気に満ちた生態系とうまく管理された漁業により、災害の危機から回復した健全な海を描写している。このシナリオでさえ、海を綺麗にするためのロボットが存在している。

「これらの画像をシナリオへの入り口として使用できる。」と彼は話す。これらは架空のシナリオであるが、生態学的、技術的、社会経済的およびガバナンスの動向について描かれており、突き詰められた多くの科学的証拠をベースに構築されているものである。