Written by Nereus Fellow Tyler Eddy,

私は、9月24日から10月3日までヨーロッパで開催された気候変動の影響に関するワークショップに出席した。ドイツ、ポツダムで開催されたPotsdam Institute for Climate Impact Researchの2つのワークショップでは、気候変動が陸や海に与える影響について考察し、スペイン、バルセロナのInstitute for Marine Scienceで開催されたワークショップでは、海洋における気候変動の影響について考察した。私は、漁業や海洋生態系での気候変動予測をどのように行うかの標準化を目指すモデリンググループFishMIPのコーディネーターを務めており、その代表として出席した。

ワークショップの目的は、気候変動の影響に関するモデルの作成者たちに、異なるモデルをどのように相互作用させるかを考えてもらうことだった。(気象学者が天気予報を作成するために使用するのと同じ地球システムモデル)現在、農作物、森林、地下水、河川、湖沼、人間の健康、陸上の生物多様性、沿岸のインフラ、エネルギーそして漁業及び海洋生態系の個々のモデルが存在する。これらのシステムは、実際にはそれぞれに独立したものではなく、農業地から河川、湖沼および海洋へどのように栄養分が流れ出るのかというように、その分野間でフィードバックや相互関係がある。これらの相互作用は個々のシステムにどのような影響をもたらすのか。私たちは、会議の中で、このプロセスがそれぞれの分野でどう踏襲されているか、今後どのように分野間で相互作用を結びつけるのかを議論した。

気候変動予測を行う際のもう一つの重要な側面は、異なる社会経済シナリオをどのように表すかである。例えば、気候変動下での陸上や海洋での食糧予測について考える。将来の作物生産に基づいて、漁業及び水産養殖に対する需要が多いのか少ないのか。このレベルの相互作用を組み込むことは、気候変動の影響の研究の最前線にあり、海洋の将来だけでなく、未来の地球に関して多分野にまたがる更なる理解をもたらす第一歩を踏み出している。

  • ISIMIP Strategy Group Meeting. Potsdam Institute for Climate Impact Research in Potsdam, Germany
  • Planning session for cross-sectoral integration of ISIMIP-Agriculture research efforts in ISIMIP3 at the Potsdam Institute for Climate Impact Research in Potsdam, Germany
  • FishMIP workshop, ICM in Barcelona, Spain