Written by Nereus Research Associate Lydia Teh,

フランス、ブレストで開催されるIMBeR未来の海オープン科学会議の演題募集の告知をメールで受け取った。 IMBeRが何の頭文字かわからず、また別の頭字語やブレストの会場について調べようと思いもしなかった。それまで私はパリ(ペイストリー)やリトフスク(条約)との関連でしか知らなかったが、もっと詳細を調べるために予備科学プログラムをクリックし、目を止めることとなった。6月17日から21日までブレストで開催された5日間の会議から戻り、自分の無知からこの機会を見逃さずに良かったと改めて思った。

統合海洋生物圏研究(IMBeR)会議のテーマは、「社会の利益のための海洋の持続可能性:理解・課題・解決策」であった。UBCネレウスチームの数人が会議に出席し、気候変動と社会的ウェルビーイングについての質問に答えるために学際的なデータと知識を統合することに関する最近の研究を発表した。Coletteは、今後の気候変動下での公海ガバナンスのシナリオについて発表した。Vickyは、気候変動による世界漁業の影響を予測するために、漁獲努力と海洋の生産性の変化を結び付ける統合モデルの開発を共有した。Tylerは、生態系モデルと気候変動下の漁業予測の変動へのそれらの寄与について議論した。そしては、持続可能な水産物の社会的側面を取り上げた。

同時開催されたセッションでは、海洋の生物地球化学的変化や人々の海洋の空間管理政策に関する認識など、自然科学や社会科学の多岐に渡る問題が取り上げられた。

 

私の見解では、blue management と今後の計画への先見的アプローチは人気のあるトピックであり、また一方で、海洋ガバナンスと持続可能性を特集したセッションも出席者が多かった。科学以外にも、私たちの研究のより広い範囲について熟考すべき点があった。とりわけEddie Allison、Alistair Hobday、Samiya Selim による基調講演は、今日の科学者の研究は机上の外へ論文を広げるべきことを示唆した。私たちは問題に立ち向かい、それを私たちの研究に反映させることが出来る。またそうすべきである。私たち研究者は、自分たちの科学をもって政策に貢献したいのだが、もう一つ論文を執筆するのではなく、信頼やパートナーシップの構築など政策に影響を与えるために必要な基礎を築くことを重要視する者がどれほど存在するだろうか。実際、それが奨励されている機関で働く幸運な研究者がどれほどいようか。これらの所見が、私達の研究によってどこでどのように影響を与えたいのかを思い起こさせる有益なものとなった。

共有した調査を総合すると、私の印象は次のようであった。モデルの検証と比較に注力したすべての努力を検討し、それらすべてが指摘していると思われる結論、そして本当に重要な結論は、今後の世界は現在よりも悪い状態となるだろう。同様に、もっともらしい未来の世界のための適応戦略を計画するのに注いだ努力に対して言えば、不確実性と急速な変化率がその戦略が実行される時までに加速し、計画とは全く異なる状況に対処しているかもしれないことを意味する。しかし、前の2つの点を補うためには、変化が起きた時に対処し、適応する準備を整えることが計画の一連の作業として必須である。