10月11日から13日にかけ、科学者や関係者のための気候変動についての国際会議 Impacts World Conference 2017がドイツのポツダムで開催され、Gerald Singh,(ネレウスフェロー)、Tyler Eddy(リサーチアソシエイト)、William Cheung (ネレウスディレクター・科学)が出席した。
「ISIMIPアプローチである分野間および分野横断型の性質により、議論は、陸上と海上の両方について、自然科学、社会科学、経済学、人間科学、政策などと非常に多岐にわたる。この視点は、大きなアイデアや問題を幅広く考察するのにとても興味深い。しかし、この幅広いアプローチの結果として、詳細な海洋プロセスはあまり網羅されていない。」とTyler Eddyは話す。
学者、政策立案者、NGO団体、ノーベル賞受賞者、公使、関係者を含む500人以上が参加した。参加者たちは、経済的コスト、人間の健康、人類移動、持続可能な開発目標を含む、気候変動による真のコストを定量化するために4つの主要課題について取り組んだ。
「気候変動に対する反応として、健康は、特に脆弱なコミュニティーにおける課題である。本会議でスピーカーの一人が、栄養失調により、問題に対応し対処する精神力が保てないという現状を取り上げた。環境的社会的問題が、脆弱なコミュニティーでの栄養失調を招き、この問題に対処する能力が低下するという悪循環である。したがって、持続可能な開発の課題を解決するために、基本的な健康問題に取り組む必要性を強調している。」とCheungは話す。
Cheungは、「気候変動下での未来の持続可能な水産物製品」についての発表を本会議で行った。スピーチの中で、気候変動の範囲内での水産物需要の増加、高い漁業努力、減少する漁獲量に関する総合的な事項を話した。
Tyler Eddyは、「持続可能な開発目標の陸と海のインターフェイス」についてのワークショップを開催し、Singhは、「持続可能な開発目標間のコーベネフィットとトレードオフを決定する迅速な評価ツール:持続可能な開発における海洋の役割の結果」についての発表を行った。
ワークショップは、以下3つの異なる問題をテーマにグループディスカッションをもうけた。
○気候モデル予測に使用される社会経済経路で、どのように陸と海の相互作用がよりよく表されるか
○これらの相互作用に取り組む上で足りないデータ、方法は何か
○政策立案者たちにこれらの情報が適切であるかをどのように確認するか
また、このディスカッションで論文が作成された。